”ストーカー被害を受けたとき、どんな内容でストーカーを訴えられるのか” ご存じでしょうか?
今回は『ストーカー撃退【損害賠償編】』として、
1、ストーカーへの損害賠償請求、2つの種類と5つの具体例
2、手続きの流れ(5ステップ)
の2つを中心に、”わかりやすく・丁寧に” 説明します。
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損害賠償請求でストーカーをやっつけろ|7つのポイントと手続きの流れ
ストーカーへの損害賠償請求の種類と具体例|7ポイント
まずは「ストーカーへの損害賠償請求、2つの種類と5つの具体例」から。
ストーカーにできる損害賠償請求には、”2つの種類” があります。
1、精神的苦痛に対する賠償(=慰謝料) 2、実損害に対する賠償
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1、精神的苦痛に対する賠償(=慰謝料)
まず「1、精神的苦痛に対する賠償」というのは、一般的に言う「慰謝料」のことです。
「ストーカーのせいで不安な日々を送り、学校・仕事に行けなくなった…」
「ストーカーのせいで人が怖くなって、普通に他人と話せなくなった…」
など、広く ”精神的” に苦痛を与えられ、生活に支障をきたした場合には「慰謝料」は認められやすくなります。
ただし、「ストーカーに対する慰謝料の額」は非常に安く、
悪質性が低い(と判断された)場合 ⇒ 10~50万円
悪質なが高い(と判断された)場合 ⇒ 100~800万円
が1つの相場になっています。
「悪質性が高い」例としては、
警察の禁止命令を無視して、ストーキングを続けた
被害者が精神疾患になった
ストーカーが暴力的な行為をした
といった、非常に危険性が高いケースがあげられ、その場合には、300万円以上の慰謝料が認められています。
逆に、
ラインでしつこつ連絡された
無言電話がよくあった
学校・職場付近で数回ほど待ち伏せされたことがある(自宅前なら悪質)
といった、比較的軽微なストーカー行為の場合は、10~30万円ほどの慰謝料にとどまっています。
弁護士費用は30~50万円ほどかかるため、
ストーカー行為が軽微(だと判断されそう)な場合には、金銭面ではプラスになる可能性は低いでしょう。
しかし、ストーカーに復讐したいと強く考えている場合は、
訴えた後のことも考え、損害賠償請求するかどうかを判断してください。
2、実損害に対する賠償
続いて、「実損害に対する賠償」について説明します。
「実損害に対する賠償」には、大きくわけて5つの種類があります。
1、ケガの治療費、精神科に通院した時の医療費 2、ものを壊されたときの損害請求 3、防犯グッズ、防犯設備を導入したときの費用 4、引越しをした時の費用 5、探偵・弁護士の費用の一部
いずれも「ストーカーのせいで、実際に使ったお金」を損害賠償として請求できます。
ただし、全額が戻ってくるわけではなく、
通常、使ったお金の10~20%ほどだけ請求できるケースがほとんどです。
それでも、10~20万円ほどはストーカーから奪い取れる可能性が高いため、
「慰謝料請求」を考えている方は、一緒に「実損害に対する賠償」もするとよいでしょう。
最後に補足として、裁判の性質上、
訴えたとき、ストーカーに今の住所を知らてしまう
ため、その点は十分に注意してください。
ただ、裁判後の引っ越し費用についてもストーカーに請求できる場合が多いので、
金銭面ではなく、一時的な不安感が強くなるということです。
以上、「ストーカーへの損害賠償請求の種類と具体例|7ポイント」についてまとめました。
続いて、「裁判の手続きの流れ」について説明します。
ストーカー裁判の手続きの流れ|5ステップ
ここからは「ストーカー裁判の手続きの流れ|5ステップ」について簡単にまとめていきます。
1、弁護士に依頼 2、訴状の提出・受理(~1週間) 3、口頭弁論(~1ヵ月) 4、証拠の審議 5、和解(場合によっては、判決;~2ヵ月)
基本的に、ストーカー被害者が率先して動くのは「1、弁護士に依頼」と「3、口頭弁論」の2つだけです。
それ以外は、弁護士が手続きをしてくれ、準備すべきこと・必要な行動などはすべて教えてもらえます。
「1、弁護士に依頼」の際には、ストーカーに関係しそうなものはすべて持っていき、
何が役に立つのかは弁護士の判断に任せましょう。
「3、口頭弁論」については、事前に発言する内容の原稿を作っておき、
何度も練習しておいた方が裁判に有利となりやすい傾向にあります。
この辺のコツについては、弁護士からいろいろ教えてもらえるので、とくに心配する必要はないでしょう。
最後に「5、和解」ですが、民事裁判では「裁判官による判決」まで行くことは多くありません。
裁判官側から「和解案」が提案され、基本的にはそれに従って「損害賠償額」は決まることになります。
ただし、「和解案」に納得できない場合には、「判決」まで粘ったり、
より審議を尽くす方向にシフトすることもできます。
以上、簡単にですが「ストーカー裁判の手続きの流れ|5ステップ」についてまとめました。
これにて『損害賠償請求でストーカーをやっつけろ!|”7つのポイント”と”手続きの流れ”』は終了です。
ご朗読ありがとうございました<(_ _)>
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『損害賠償請求でストーカーをやっつけろ!|7つのポイントと手続きの流れ』まとめ
ストーカーへの損害賠償請求の種類と具体例;7ポイント
1、精神的苦痛に対する賠償
⇒ 慰謝料請求のこと;慰謝料相場は以下の通り
・ 悪質性が低い(と判断された)場合 ⇒ 10~50万円
・ 悪質なが高い(と判断された)場合 ⇒ 100~800万円
・ ストーカー行為が軽微な場合は、金銭面では得をしないことが多い
2、実損害に対する賠償
⇒ 以下の5種類が具体例として挙げられる
1、治療費・医療費
2、物的損害費
3、防犯導入費
4、引越し費
5、探偵・弁護士の依頼費
・ ただし、全額が戻ってくるわけではなく、1~2割ほどしか請求が認められないことが多い
ストーカー裁判の手続きの流れ;5ステップ
1、弁護士に依頼
⇒ ストーカーに関連しそうなものはすべて持っていく!
2、訴状の提出・受理
⇒ ここまでで1週間ほど。
3、口頭弁論
⇒ 事前に原稿を用意して、言うことを練習しておくと効果的;ここまでで1ヵ月ほど。
4、証拠の審議
⇒ 弁護士に任せて大丈夫!
5、和解
⇒ 和解案に納得できなければ、判決を待つことも可能;ここまでで2ヵ月ほど